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サプライチェーンマネジメント

グローバルなSCM構造改革によりお客様満足度と利益創出の同時実現を追求

リコーグループは、日本、米州、欧州、アジア・パシフィック・中国に21の主要生産拠点をもち、各極の販売部門と緊密に連携し、地域のお客様に製品・サービスの提供を行っています。サプライチェーンマネジメント(SCM)の調達から回収・リサイクルまでの取り組みに、設計や情報システムなどを連携させることにより、リコーグループの全部門・全プロセスを包含したSCMプロセスを構築してきました。お客様起点のSCMの構築を通じて、お客様満足度と利益創出の同時実現を追求するとともに、サプライチェーンにおける社会的責任を果たすための取り組みを積極的に推進しています。

SCM構造改革の主な戦略

リコーグループではものづくり体制の強化を継続的に図っています。調達、生産、販売・サービス、物流、回収・リサイクルまでの各ステージに、商品企画、開発、設計、技術、情報システムを連携させることにより、全部門・全プロセスを包含したSCMプロセスを構築するとともに、各極・各部門と連携した全部門参画型の改善・改革活動を進めています。

SCMの考え方

顧客要望にお応えする高効率なサプライチェーンの構築

リコーグループの製品・サービスをご利用されるお客様のニーズにお応えするため、在庫、コスト、サービスレベルの最適なバランスを実現し、お客様最適、商品最適な高効率サプライチェーンモデルを構築します。

グローバル在庫可視化ツール Global Inventory Viewer(GIV)


リコーでは、GIVというシステムツールを開発し、世界のどこにどういう在庫があるのか、日々の在庫状況を可視化しています。在庫の健全性というインディケーターを出発点に、全世界の在庫のモニタリングを遅滞なく行い、早期在庫是正のための判断とアクションをとっています。

グローバル在庫可視化ツール<GIVの効果> ・在庫の低減 ・品不足の防止 ・偏在庫の抑制

棚卸資産および売上原価回転月数*

グラフ* 売上原価回転月数=棚卸資産÷1か月平均売上原価

生産プロセス革新によるコストダウンと環境負荷低減の推進

デジタル技術を活用することにより、販売・製造のデータを連携活用し、また、最先端のロボットや自動設備を導入することによって、QCDのレベルアップを図っています。同時に、エネルギー消費の少ない生産方式の導入、製造設備の省エネ化、再生エネルギーの活用によって、環境負荷低減を進めています。

製品供給網の再編に合わせた最適な調達の仕組みと購入原価の低減

グローバル生産体制強化にむけ、中国、アジア拠点の生産性能力の増強や戦略機種のシフトを加速しています。この生産シフトと同期して、購入原価の低減、CSR調達の強化を一段と進めるとともに、自然災害や地政学リスクなどに伴う調達リスクに備えた調達先の二重化など、アジアにおける部品調達網の再編を行っています。

物流コスト削減と環境負荷低減の同時実現

包装・運送・空間・積替え・保管の5つの視点を切り口に、コンテナなどの積載効率向上、モーダルシフト、輸送経路や物流拠点配置の最適化などの活動を海外拠点と一体となって実施し、物流コストの削減と環境負荷低減の同時実現を図っていきます。

成長・新規事業領域のSCMレベルの向上

オフィスプリンティング以外の、成長事業(商用印刷、産業印刷、サーマル)、新規事業(産業プロダクツ、Smart Vision、ヘルスケア等)へ、事業の拡充を進めています。そのためにそれぞれの事業に適した調達・生産体制の強化や物流ネットワークの再編・最適化を推進しています。

物流導線上に組み立て拠点を設け、輸送コストとリードタイムを削減


Ricoh European Production Centre設立

MB&R型生産の新たな拠点として、オランダにある欧州極の物流拠点European Distribution Centre(EDC)内に2014年1月にRicoh European Production Centre(REPC)を立ち上げました。
これまでは、集約生産拠点であるタイや中国で基本モジュールを生産したのち、消費地生産拠点であるRicoh Industrie France S.A.S.(RIF、フランス)とRicoh UK Products Ltd.(RPL、イギリス)で、お客様のニーズに応じた仕様の製品を完成し、その後、EDCに製品を一旦輸送した後、そこから欧州各地のお客様に出荷していました。販売部門と生産部門の連携により、REPCが稼働することで、消費地生産拠点の機能を物流導線上に集約し、輸送コストやリードタイムをさらに削減することが可能となりました。この施策により、物流費等で年間1,000万ユーロ強の改善効果を見込んでいます。

Ricoh European Production Centre設立

事業継続マネジメント(BCM)

販売地域の拡大に合わせサプライチェーンも拡充してきた結果、広域なサプライチェーンを取り巻くリスクも自然災害から国際情勢の変化など、多岐にわたってきています。このためビジネスインフラとしてのサプライチェーンに対するリスクマネジメントを強化しています。一方、東日本大震災以降、有事に際してもお客様の事業を止めない、影響させない能力が取引要件として特に、求められています。また、MFPやプリンター、ファックスなどは「社会インフラ」の一部にもなっており、災害時にも使える情報伝達手段として重要な役割を担っています。

お客様の事業を止めないことと、社会インフラ企業や団体の継続維持を最優先することを基本方針に、地震・津波、水害などの広域災害や火災、事故、新型インフルエンザ等を対象として、製造拠点の二重化や部品調達系列の二重化、材料や部品在庫の積み増し等、サプライヤーのBCM強化の協力も取りつけながら、とぎれることのないサプライチェーンを構築し、企業集団としての事業継続能力向上に取り組んでいます。

サプライチェーンのCSR

私たちは、事業活動全般において広く「影響力を及ぼす範囲」を認識し、社会的責任経営を推進しています。その中で特にサプライチェーンには、関係する企業や人々が多く、意図しないマイナス影響を回避または最小化する配慮が重要です。人権・労働・環境等の国際的なガイドラインに照らしながら、自社の生産工場のみならず、サプライヤー企業も含めた倫理的な行動を徹底し、継続的に活動のレベルアップを図っています。

児童労働問題に対する取り組み

リコーグループは、TRM(トータル・リスク・マネジメント)重点活動項目のひとつとして、児童労働を取り上げ、関連部門による取り組みを行っています。すでに国内外の生産拠点における児童労働の禁止に関する法令の遵守状況を把握しており、調査結果から違反の事実がないことを確認しています。また、サプライヤーCSRセルフアセスメント結果からも、児童労働に関する違反の事実がないことを確認しています。私たちは今後も、継続的に児童労働に対する監視を行っていきます。