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お知らせ

路面性状モニタリング実証実験コンソーシアム最終報告

2017年8月7日
株式会社リコー

8月4日秋田県仙北市で開催された路面性状モニタリング実証実験コンソーシアムの報告会に、本コンソーシアム参加団体を代表して、リコーから取締役専務執行役員 研究開発本部長 松浦要蔵はじめ研究開発部門の社員が出席し、仙北市の門脇光浩市長に最終結果を報告しました。

門脇光浩 仙北市長(左)とリコー取締役専務執行役員 松浦要蔵(右)

道路管理では、道路の修繕を適切な時期に行うため、維持管理の総合的な指標である「MCI(Maintenance Control Index)値」が利用されています。MCI値は、「ひび割れ率」、「わだち掘れ量」、「平たん性」のデータから算出されます。これらデータの計測には、専用計測車両や、人手で計測する方法が採用されていますが、専用計測車両は道幅が狭い生活道路に入れず、人手ではコストや手間がかかってしまいます。また、未計測・未実施の路線は具体的なMCI値などの数値化されたデータによる管理がされていないなどの課題があり、適切な時期に修繕を行うのは困難です。

本コンソーシアムは、安心・安全な道路維持管理へ向けて、道路舗装の状態計測の頻度・範囲を従来に比べて、より拡げていくことを目指しました。「一般車両へ搭載可能な路面性状計測システムの実現」と、「撮影から計測結果作成までの業務プロセスの自動化・高度化」を技術開発指針とし、2016年7月から国土交通省、秋田県、仙北市、リコーが参画し、実証実験に取り組んできました。

<報告内容の概要>

「ひび割れ率」、「わだち掘れ量」、「平たん性」を計測可能な「路面性状モニタリング計測用カメラシステム」を搭載した一般車両により、路線の計測を降雪前後の2回実施しました。活用した技術の確からしさの検証の結果は次の通りです。

  • 各回の実証実験から得られた「ひび割れ率」、「わだち掘れ量」、「平たん性」とMCI値は、今までの専用車両などでの計測とほぼ遜色のない精度で得られました。
  • 「ひび割れ率」は、AI(機械学習)による判読を行い、数多くのサンプルデータを学習させることによりAIの精度が向上し、目視の判読結果相当の精度で得られました。
  • 実用化に向けて解決が必須な技術的な問題として、計測時の計測車両の速度制限と、天候状態による計測日の制約が明らかとなりました。
  • 雪・凍結、除雪車などによる除雪作業および融雪剤などによる融雪作業が路面に与える影響を確認でき、経時変化を把握する必要性を確認しました。

<提供したリコーの技術>

2台のカメラの視差情報を利用して、前方の対象物の奥行き情報(3次元情報)が得られるステレオカメラを複数台用いた車載計測システムにより、「ひび割れ率」、「わだち掘れ量」、「平たん性」を計測しました。目視判読工程(ひび割れ率の判定)は、AIによって得たモデルによる機械判読に置き換えることで、従来工数を削減しました。これらにより、撮影から計測結果作成までのプロセスの自動化を実現しました。

リコーは今年4月からスタートした19次中期経営計画で、お客様への新しい提供価値を「EMPOWERING DIGITAL WORKPLACES」と定めました。価値提供領域をオフィスから現場、そして社会へ広げ、それぞれの場の仕事をデジタル化することで「“はたらく”をよりスマートに」します。今後も、本路面性状モニタリングシステムの開発に取り組み、事業を通じた社会の課題解決に貢献していきます。


| リコーグループについて |

リコーグループは、オフィス向け画像機器を中心とした製品とサービス・ソリューション、プロダクションプリンティング、産業用製品、デジタルカメラなどを世界約200の国と地域で提供しています。(2017年3月期リコーグループ連結売上は2兆288億円)。

創業以来80年以上にわたり、高い技術力、際立った顧客サービスの提供と、持続可能な社会にむけて積極的な取り組みを行っています。

EMPOWERING DIGITAL WORKPLACES - 人々の"はたらく"をよりスマートに。リコーグループは、さまざまなワークプレイスの変革をテクノロジーとサービスのイノベーションでお客様とともに実現します。

詳しい情報は、こちらをご覧ください。
http://jp.ricoh.com/

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