Skip to main content Skip to first level navigation

RICOH imagine. change.

日本 - リコーグループ企業・IRサイト Change
Skip to main content First level navigation Menu
Breadcrumbs

Share

Main content

環境コミュニケーション:お役立ち・環を拡げる -環境経営を読み解く-

生物多様性って、結局なんだ?

生物多様性って、結局なんだ?

生物多様性の意味が誤解されちゃってない?!

COP10の開催により、マスコミでにわかに生物多様性という言葉が飛び交いました。
パンダを救え!とか、ビジネスチャンスだリスクだ!とか...報道だけ見ていると、生物多様性の意味がさっぱりわからなくなります。私がざっと報道を観ていた中で、一番多かったのは「絶滅しそうなパンダやトキを守れ...」という野生動物保護路線。次に「日本の里山の暮らしを見直そう...」の里山振興路線。そして、COP10 終盤に一気に増えたのが「薬やワクチンなど、途上国で採れた生物資源から得た利益を先進国が独占するな...」の南北問題路線。これだけ見ても、なんのこっちゃ??という感想が当たり前ですよね。たしかに難しい言葉ですが、なんとか一般人目線でわかりやすく説明できないか挑戦してみます♪

生物多様性って、結局なんだ?

みんなつながっている、生きものの命

生物多様性は英語でバイオダイバーシティーですが、このバイオを「生き物」とだけ訳してしまうと、積み残しがあるようです。地球上の生き物は皆、互いに生命を維持し合う仕組みの中で生きています。小魚を大きな魚が食べ、動物が魚を食べといった捕食関係もそうですが、植物と昆虫や、魚や動物間の共生関係など、ありとあらゆる生き物の生命は絡み合って存在しており、これを生態系と呼びます。もちろん人間もこの生態系の一部に組み込まれています。人間の食べ物や薬はほとんど生き物由来ですし、化粧品や生活用品にも動植物が原料のものがたくさんあります。実は、酸素だって植物の光合成で作られ、水だって自然の地形と地中のバクテリアによって浄化されています。ちょっとおしゃれな服を着て、しゃっちょこばってディナーをしているからって人間が別格なわけでなく、本質的には他の生き物と一緒。生態系の仕組みがなければ、わずかな時間も生きられないのです。そして、この生態系の一部の生物の数が増えたり、逆に死滅したりするとバランスが崩れます(日本人はマグロを採り過ぎ...とか言われますね)。あまりに大きく複雑な仕組みなので、どこが崩れたのかパッと見はわかりにくいですが、生態系のあちこちがほころびていくと、ある日突然、全体が崩壊してしまうかもしれません。

生物多様性って、結局なんだ?

大切なのは「生態系」「生き物」「遺伝子」の3つの多様性

慶応大学の岸教授によると、バイオダイバーシティーのバイオは「生態系」「生物種」「遺伝子」の3つの意味をもつそうです。まず、地球の上にさまざまな生態系があり、それらが多様に広がっていること。そして、たとえば蝶という昆虫の中でも暑いところに住む種と比較的寒いところに住む種がいるように、同じ生き物でもさまざまな種類がいること。そして、遺伝子が多様とは、アフリカの人はマラリアに強い遺伝子をもつけれど、日本人は持っていないというように、環境条件に適応して生き物の遺伝子が多様に変化していること。このような3つの多様性こそが、すなわち、地球の生命力の源。生物多様性保全とは、生き物同士のつながりを大切に守り、地球の生き物全体の底力をアップさせよう!ということです。生物多様性が豊かであれば、私たち人間の生命力もアップし、逆に、生物多様性が危機になると、私たちの命も危ういというわけです。

生物多様性って、結局なんだ?

どうしたら生物多様性を守れるのか

もうおわかりかと思いますが、生物多様性は、北極やアマゾンや、日本の里山に出向いて行かなければないわけではありません。生き物がいる場所には生態系が... 都会には都会、田舎には田舎、それぞれの生態系があります。生物多様性を守るということは、水辺や土壌を汚さない、草木を守る、生き物が暮らす環境を侵害しないのはもちろんですが、その土地の生態系が元気になる行動をとること、すなわち、まず、目の前の自然を生態系という視点で見て、守ることです。
リコーでは、10年以上前から、社員に対して生態系の視点をもって環境保全活動をするよう、環境ボランティアリーダー養成プログラムで教育してきました。また、国内外のさまざまな森林生態系保全プロジェクトを支援してきました。
COP10でも途上国と先進国の利害が対立する場面があり、名古屋議定書※1と愛知ターゲット※2の採択が一時危ぶまれる報道がありました。しかし、悪玉の先進国だけが頑張れば、生物多様性が守られるわけではありません。世界中の人々や企業が正しい認識のもとに、土地の生態系が元気になる行動をとりはじめたら、地球の底力は上がるはずなのに...。生物多様性とは、トキやパンダだけに限ったお話ではなく、私たち自身の命に関わるお話なのでした。

  • ※1名古屋議定書:遺伝資源の利用と配分(ABS)に関する国際ルール
  • ※2愛知ターゲット:2010年以降の新しい生態系保全の国際目標