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RICOH imagine. change.

日本 - リコーグループ企業・IRサイト Change
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画像:「体験そのもの」をデザインする、ということ。

プロダクトデザイナー
2014年入社白根 龍一

体験そのものを
デザインする

新本社に、リコーとお客様をつなぐ新たな空間をつくる

2018年1月にリコーは本社を東京都大田区中馬込に移転しました。この地は、創業者である市村清が初めて本格的なカメラの生産体制を整えたという、私たちにとってゆかりの深い場所です。まさに原点回帰であり、再起動でもある。そんなタイミングを象徴する仕事を私が受け持つことになったのは、移転の4ヶ月前のことでした。

それは、本館1階の受付とエントランスの間に、リコーについて知ってもらうための展示スペースをつくるプロジェクト。決まっていたのは、指定の場所を使うことだけ。何も決まっていない一方で、私は、本社の再起動に合わせてこれまでの自社展示スペースを見直せる良いチャンスかもしれない、とも思いました。

プロジェクトの中心メンバーは、総合デザインセンターの4名。私はプロダクトデザイナーとしてだけでなく、展示コンセプトメイキングからグラフィックデザインまでのアートディレクションも担当しました。入社5年目という自身の経験値や、本社の印象に影響するスペースになるかもしれないという責任感を胸に、本業のプロダクトデザインと並行して合間を縫うようにプロジェクトを進めていきました。

画像:新本社に、リコーの歴史をたどる空間をつくれ 画像:新本社に、リコーの歴史をたどる空間をつくれ

樹のメタファーで「時」を表現

2017年9月。私たちは最初の2週間で、展示の狙いを2つ決めました。1つは、お客様が「見てみたい」と思えるような展示にすること。しかし、一般的に企業のショールームにある展示を調査すると、「堅く専門的でとっつきにくい」ことがわかりました。展示内容がどんなに充実していても、見てもらえなければ何もはじまりません。

もう1つは、お客様が「リコーと一緒に仕事をしたらうまくいくかも」といった期待や予感を持てること。これは、従来のものにはなかった新しい考え方と言えます。お客様の立場に立って、「展示を目にすることでお客様がどんな状態になることが好ましいか」、私たちは考えに考えました。

次に行ったのは、展示内容となるリコーの「事業/サービス/メッセージ」の整理です。これらを一つの流れで伝える手法として、「過去・現在・未来」という時間の概念を持ち込むことに。そして私は、時間の概念から「成長」というキーワードを導き出します。そこからイメージを膨らませ、展示空間に「樹」というメタファーを使うことを提案しました。リコーの姿を、成長し続ける1本の樹と重ね合わせました。

展示は、樹を模したオブジェから伸びるそれぞれの枝によって、「過去・現在・未来」で分類された事業やサービスを表します。枝から垂れ下がる葉となるのは、さまざまなプロダクトを表すパネル群です。すこし上を見上げるように樹の周りをぐるっと回ることで、リコーの歩みと未来の姿を1つのストーリーで見ていただくことができます。

ちなみに、樹のメタファーによる展示空間の表現は、2つの狙いに直結しています。見た目が従来の写真や文章を並べただけの展示とは異なることは、お客様の「あれ何だろう?」という興味を誘発しやすくします。つまり、「見てみたい」気持ちになる。それから、展示の順番は、過去からでなく「未来・現在・過去」の順にしています。これには、お客様に、見てみたいという気持ちだけでなくワクワクするような予感や期待感も持ってもらう、という狙いがあります。そうした、今までにないデザインコンセプトは、経営陣へのプレゼンテーションの場で大いに歓迎されました。

画像:樹というメタファーで「時」を表現 画像:樹というメタファーで「時」を表現

画像:樹というメタファーで「時」を表現

お客様の体験に徹底的にこだわる

一方で、私たちが徹底的にこだわったのは、見る人(お取引先などの来訪者)にとってのわかりやすさ。それから、説明者がいる場合は、どの順番で話すかなどの話しやすさ。そして展示を見た結果、来訪者と説明者との会話がふくらむことでした。こうした考え方は、「誰に」「どう使われ」「どんな効果をもたらすか」を常に追究するリコーの製品デザインの過程とまったく同じと言えます。

それらを実現するために、私はさまざまなアイデアを出しました。たとえば、オフィス機器をはじめとする各製品カテゴリーを、色分けや展示パネルを囲む枠のデザインを変えることでパッと見て判別できるようにする。樹木に紐付けた比喩として、現在を紹介するコーナーでは「花が開いている」イラストを、未来なら「芽」のイラストを配置する。文章とイラストによるイメージが結びつくことで、文字だけの展示よりも内容を想像しやすくするための工夫です。同時に、書かれている情報そのものも、説明する人が限られた時間で簡潔に伝えられるようシンプルにしています。要点を絞り、本質が伝わる文章になるようディレクションして担当の部門に書いていただきました。

 

デザイナーの可能性を広げられる

実は、私はリコーに入社してから、プロダクトデザインに携わりつつ、360°全天球カメラTHETAの店頭展示やポスターなどのグラフィックデザインを数多く手掛けてきました。プロダクトを軸に、幅広い領域にわたりデザインができる環境は、デザインセンターの大きな特徴です。一つひとつの仕事を着実に積み重ねた集大成が、今回の展示スペースになりました。

今回のプロジェクトを通じて、私は「体験そのものをつくる」ことに興味を持つようになりました。これは、プロダクトデザインの延長線上でもあり、オフィス機器でも変革したり、実践できたりすることだと思っています。リコーは、デザイナーとしての自分の可能性を広げてくれる会社。私はそう実感しています。

画像:デザイナーとして可能性を広げられる場所 画像:デザイナーとして可能性を広げられる場所

画像:白根さんの1日 白根さんの1日

9:00
出社、メールチェック
9:30
設計区とテレビ会議で打ち合わせ
12:00
ランチ
13:00
移動
14:00
販売区とお客様訪問
16:00
都内のレンタルオフィスへ移動
16:30
報告書作成/プロダクトデザイン検討
18:00
帰宅