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サステナビリティ経営の考え方

人々の生活の質の向上と持続可能な社会づくりに積極的に貢献

今、私たちが暮らす社会には、地球環境問題をはじめとして、貧困や人権問題、資源・エネルギー問題など、グローバル規模で取り組まなくてはならない課題が山積しています。 その要因は複雑に絡み合っており、もはや各国政府や国際機関、社会セクターの努力だけでは解決が難しくなっています。その結果、グローバルにさまざまなリソースをもつ企業が社会課題の解決に貢献することが期待されています。

リコーグループは、リコーウエイに基づき、私たちの使命である新しい価値の創造と提供を通じて、人々の生活の質の向上と持続可能な社会づくりに積極的に貢献します。そのために、社会の様々なステークホルダーと協働し、持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)に貢献する取り組みを積極的に行なって参ります。

リコーグループのSDGsに貢献する取り組み事例

国連で採択された持続可能な開発のための2030年までの目標(SDGs)

国連で採択された持続可能な開発のための2030年までの目標(SDGs)

CSRのフレームワーク

私たちのCSRの取り組みは「社会に対する基本的な責任」を果たす領域と、グローバルな社会課題に対して「意思と責任をもった社会貢献活動」と「事業を通じた社会課題解決(共通価値の創造:CSV)」の3つの領域を明示し、それぞれの領域を深化させていくことで、持続可能な社会と企業価値の向上を目指しています。

CSRのフレームワーク

画像:CSRのフレームワーク

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取り組みにあたっては、様々なステークホルダーからの期待・要請に、迅速かつ的確に応えていくために、国際社会で定めたCSRの枠組みを積極的に導入するとともに、報告書やWEBサイト等を通じて、適切な情報開示を行っています。

国際的なイニシアティブの導入とコミットメント

持続可能な社会の実現に向けて、企業が果たすべき社会的責任の領域は、時代とともに拡大し、その内容も深化してきています。特に、グローバルに事業展開を行っている企業への期待・要請は、以前にも増して強まってきています。
このような社会からの期待・要請に、迅速かつ的確に応えていくために、リコーグループは国際社会で定めたCSRの枠組みを積極的に導入しています。

2002年には、日本企業の中でいち早く国連グローバルコンパクトに署名しました。
これはリコーグループが常にグローバルな視点で、多くのステークホルダーの皆様の声を長期にわたり経営に採り入れ続けてきた経験から、その趣旨に速やかに賛同したものです。
そして、2004年にはグローバルコンパクトの10原則を反映したリコーグループCSR憲章、及び行動規範を制定しました。

また、グローバルコンパクト以外にも、2010年11月に制定された社会的責任の国際規格であるISO26000をはじめとして、様々なCSRのガイドラインがあります。
世界の200以上の国と地域で事業を展開しているリコーグループとして、ますます多岐に広がるステークホルダーの皆様の期待を越えた社会的責任をしっかりと果たすため、自社のみならず、世界各地のバリューチェーンを構成するパートナー企業も含め、国際的なCSRの枠組みに照らして活動レベルを検証し、その改善、向上に努めています。
さらに、報告書やWEBサイト等を通じて、このようなガイドラインに沿った情報開示を行っています。

導入・活用している主なイニシアティブやガイドライン

  • ■世界人権宣言
  • ■国連グローバル・コンパクト10原則
  • ■国連「ビジネスと人権に関する指導原則」
  • ■子どもの権利とビジネス原則
  • ■社会的責任規格 ISO26000
  • ■OECD多国籍企業行動指針
  • ■労働における基本的原則および権利に関するILO宣言
  • ■GRIガイドライン

社会へのコミットメント

2002年4月 国連グローバル・コンパクトに日本企業として2番目に署名
2007年6月 国連グローバル・コンパクトの「気候に配慮するビジネスリーダー綱領」に署名
2008年5月 「ビジネスと生物多様性に関するイニシアティブ」リーダーシップ宣言に署名
2008年12月 国連「世界人権宣言60 周年CEOステイトメント」への支持声明に署名
2009年7月 「日本気候リーダーズ・パートナーシップ」に設立メンバー企業として参加
2010年12月 気候変動に関する「カンクン声明」に賛同
2011年2月 国連グローバル・コンパクト「女性のエンパワーメント原則(WEPs)」への支持声明に署名
2012年11月 気候変動に関する「カーボンプライス」共同声明へ参加
2014年9月 「世界銀行グループ・カーボンプライシング支援イニシアティブ」に賛同
2014年9月 人的な二酸化炭素の累積排出量を抑える「1兆トン共同声明」に賛同
2017年4月 再生可能エネルギー100%を目指す国際的なイニシアティブ「RE100」に日本企業として初めて参加

国連グローバル・コンパクトへの参画

画像:THE GLOBAL COMPACT

2000 年7月に発足した国連グローバル・コンパクトは人権、労働基準、環境、腐敗防止の各分野で核となる10 原則を提唱しています。リコーはこれにいち早く署名し( 2002年日本企業として2番目)、2008年度からは、グローバル・コンパクト・ジャパン・ネットワークの理事企業として参画しています。


グローバル・コンパクトの10原則

  • 人権 企業は、
    原則1:国際的に宣言されている人権の保護を支持、尊重し、
    原則2:自らが人権侵害に加担しないよう確保すべきである。
  • 労働基準 企業は、
    原則3:組合結成の自由と団体交渉の権利の実効的な承認を支持し、
    原則4:あらゆる形態の強制労働の撤廃を支持し、
    原則5:児童労働の実効的な廃止を支持し、
    原則6:雇用と職業における差別の撤廃を支持すべきである。
  • 環境 企業は、
    原則7:環境上の課題に対する予防原則的アプローチを支持し、
    原則8:環境に関するより大きな責任を率先して引き受け、
    原則9:環境に優しい技術の開発と普及を奨励すべきである。
  • 腐敗防止 企業は、
    原則10:強要と贈収賄を含むあらゆる形態の腐敗の防止に取り組むべきである。

各ステークホルダーとのエンゲージメント

社会的責任経営を実践する上で特に重要なことは、リコーグループのステークホルダーに対してどのようにエンゲージメントし、コミュニケーションを充実していくかということです。私たちはステークホルダーとのコミュニケーションによって得た貴重なご意見を真摯に受けとめ、社内改革に繋げるとともに、NPO/NGO等の社会セクターとの協働を継続的に実施し、より効果的な社会的課題解決への貢献を目指しています。

●各ステークホルダーに対して重要と考えている取り組み

お客様価値 お客様 製品・サービス提供によるお客様価値の増大
安心 / 安全な製品・サービスの提供
ビジネスパートナー 公正な取引と信頼に基づいたパートナーシップ
バリューチェーンにおける社会的責任の推進
株主価値 株主・投資家 持続的な成長を実現することによる企業価値の増大
適時 / 適切な情報開示とコミュニケーション
従業員価値 社員 多様な人材がいきいきと働ける職場の提供
活躍、成長できる環境の整備と公正な処遇の実現
社会的価値 社会 事業活動および社会貢献活動を通じた社会的課題解決への貢献
国や地域の文化 / 習慣の尊重とその発展への貢献
地球環境 環境負荷を抑えた事業活動とお客様の環境負荷低減への貢献 人材開発
地球環境の再生能力の維持および回復への貢献

グループ・グローバルなCSRのガバナンスとモニタリング

社会的責任経営の段階は、そのベースとなる法律・規制などの「外部要求への対応」段階から、要求を超えた社会からの期待に積極的に応えるという「使命感と責任感に基づく自主的な活動」の段階、そして社会課題の解決と自社の成長や利益創出に繋げる「社会との共有価値創造」の段階に進化しています。
私たちは、こうしたすべての段階や活動に対して、グループ・グローバルなガバナンスとモニタリングを「CSRのマネジメントサイクル」の仕組みで実施しています。
本社では現場からの情報を様々なチャネルやツールで収集し、現場の活動を支援するとともに、本社と現場との定期的な意見交換や議論を通じて、相互にCSRのレベルアップを図る努力を日々行っています。

画像:グループ・グローバルなCSRのガバナンスとモニタリング

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有識者ダイアログ

リコーグループは、企業の社会的責任に関するビジョンや目標、具体的な活動についての情報をステークホルダーにお伝えすることが、企業活動のさらなるレベルアップと企業価値の向上に不可欠であると認識しています。ステークホルダーとの重要なコミュニケーションツールのひとつである「リコーグループサステナビリティレポート」をより充実したものにするため、CSR分野や統合報告に関する専門家の方々をお招きして、ご意見やアドバイスをいただくとともに意見交換を行っています。また、それらダイアログの内容については経営層とも情報を共有し、経営やコミュニケーション活動の改善に活かしています。

サステナビリティレポート有識者ダイアログ開催概要

開催日 2017年4月13日
場所 株式会社リコー本社事業所
参加者

有識者
• 足達 英一郎 氏 株式会社日本総合研究所 理事
• 金井 司 氏三井住友信託銀行 経営企画部 理事・CSR担当部長
• 三代 まり子 氏 RIDEAL株式会社 代表取締役

リコーの主要参加者※
• 大山 晃 (専務執行役員 コーポレート統括本部 本部長)
• 川桐 洋一(理事 コーポレート統括本部 経営企画センター 所長 兼コーポレートコミュニケーションセンター 所長)
• 本田 雅久(コーポレート統括本部 コーポレートコミュニケーションセンター IR室 室長)
• 橋本 潔(コーポレート統括本部 コーポレートコミュニケーションセンター 広報室 室長)
• 阿部 哲嗣(サステナビリティ推進本部 社会環境室 室長)
※組織名称、役職は当時のもの

画像:有識者ダイアログ全体風景写真

本ダイアログは、社会的責任経営報告書、環境経営報告書、アニュアルレポートの3冊を統合し「サステナビリティレポート」として発行した2012年度から開催され、今回が5回目の開催となります。
今回のダイアログでは、価値創造の全体像、開示指標、ネガティブ情報の開示とガバナンスの記載を中心にご意見をうかがいました。

有識者の主なご意見

画像:足達英一郎氏
足達英一郎氏

  • リコーの企業価値向上サイクルについて、各々の価値の定義や開示指標のコメントが付加され、わかりやすくなっています。「技術力」の内容は、読み応えがありました。
    リコーの研究開発体制が有している人材方針、風土、哲学、そうした特徴が生きた過去の成功事例などへの言及があると、更に説得力が高まると思います。
  • インドにおける不適切会計処理については、現在の状況下ではこのレベルの開示にならざるを得ないと思います。この数年を振り返りますと、日本企業で海外の子会社、あるいは出資先に対してきちんとガバナンスが効いているのかの反面教師となるような事案が増えています。世の中の関心は高まっており、リコーだけでなく、日本企業全体の課題だと思います。海外の取引先、連結対象先にどうグリップを効かせるか。「きちんとしたことができています、やろうとしています」というメッセージは重要だと思います。
  • 自社事業が引き起こすネガティブインパクトの視点の弱さが気になります。トップインタビューでも、地球規模の社会的課題と事業活動を通じて社会課題を解決していくという言及のみになっています。自らが手がけている事業がどんなインパクトをもたらしているかを踏まえ、ネガティブインパクトを軽減することが重要です。リスクに敏感な投資家へのきちんとした説得力、対応策になるはずです。ネガティブな影響をしっかりと認識し、そのうえで手を打っているということが説得力を持つ時代になっています。

画像:金井 司氏
金井 司氏

  • ビジネス・ストラテジーにおいて新しい事業分野の記載が増えた点は良いと思います。これらがステークホルダーの価値をどのように高め、リコーの将来の企業価値をどのように高めるのか、定量的な目標も交えながらストーリー仕立てで記載されるとより説得力があると感じました。
  • 体制の見直しに伴いガバナンスの記載が拡充したことは良いと思います。ただ事実の記載にとどまっており、新体制が稼ぐ力をどのように高めるのか、政府の方針でもある「攻めのガバナンス」をどのように実践するのか具体的な記載があると更に良いと思います。
  • コンプライアンスを含むリスクマネジメントに関する記載が弱いと思います。トータルリスクマネジメントは実践されていますので、この部分の体制の詳細な記載はあったほうが良いと思います。主なリスクという形でレポートに記載されているものの、羅列されているだけで、実際に何をやっているのかということがここから読み取れません。コンプライアンスも含めリスクが顕在化しないような体制が構築されているのか、それを担保する企業風土があるのかは投資家の重要な関心事項です。企業価値の毀損につながるESGリスクにしっかり対応する堅牢な企業体質は、価値向上の基盤にもなると考えられており、それを踏まえ情報が開示されていれば非常に良いと思います。

画像:三代まり子氏
三代まり子氏

  • 昨年同様、価値創造全体像を簡潔な説明文とともに示しているので価値創出までの道筋の理解がしやすくて良いと思います。ネガティブ・ポジティブのバランス、過去・現在・未来、短期・中期、財務・非財務、機会とリスク、リスクとリターン、と言ったようにバランスを見て開示することが重要です。全体像の中でリスクがもう少し表現できたら単に美しいストーリーではなくて、リコーのリアルストーリーが伝わってきます。
  • 指標設定するときに、数値化の前に言語化されると、リコーにとって本当に重要な定量化すべきKPIが見えてくると思います。リコーの目指す将来ビジョンが明確でないと、ビジョンと繋がったKPIは出てこない。既存の顧客満足度、従業員満足度の計算方法、そもそも作られた経緯などをレビューしていきながら、実際に目指したい方向性と整合しているのかどうかをチェックし、再度検討していただくのがファーストステップだと思います。
  • コーポレートガバナンス体制の変更を従来との比較で表現した体制図は、ビジュアル的にもシンプルで分かりやすいです。この変更(人数や委員会の分離)の背景にどのような社内議論、意思決定があったのかも簡潔に記載するとよいでしょう。
  • 不適切会計処理についても、トップインタビュー及びガバナンスセクションにおいて経緯を開示しており、誠実な対応が伝わってきました。ポジティブな面だけでなく、ネガティブなインパクトを及ぼす事項についてもトップの言葉で積極的開示を行うと、読み手としては経営の統合思考の浸透度を理解することができます。ネガティブなイベントに関して重要なのが、フォローアップだと思います。アニュアルレポートのように、1年で切ったレポートではないので、今年のレポートでどういった対応をしたというところをフォローアップされると良いと思います。

有識者ダイアログを終えて

専務執行役員 コーポレート統括本部 本部長 大山 晃
大山 晃

これまでも有識者ダイアログでいただいたご意見をもとに、改善させていただいておりますが、仮に100%改善できたとしても世の中の期待値が変わっていれば、不十分です。期待値を把握するという意味でも、一年に一度こういった機会を持たせていただいたことに大変感謝しております。さまざまなご意見をいただき、表現方法で対応できる改善部分もありますが、経営の根幹に関わるところでご指摘いただいている部分が多々ありますので、今後の経営に活かさせていただきます。