Science December 15 2017, Vol.358

加齢は何故、抗ウイルス応答を弱めるのか (Why aging attenuates antiviral responses)

高齢者は、若年成人よりA型インフルエンザに感染して死ぬ確率がより高い。これは一つには、高齢者の単核球が、感染への応答でインターフェロンの産生が少なく、また、抗ウイルス性遺伝子誘発の低下を示すためである。Molonyたちは、高齢者ドナーの単核球が、細胞質基質の RNA感知器であり、A型インフルエンザ・ウイルスに対して自然免疫応答を起こすRIG-Iのシグナル伝達下流側で障害を示すことを見出した。それ故、高齢者のRIG-Iシグナル伝達を回復させると、加齢に伴うA型インフルエンザ感染による死亡率が減るかもしれない。(MY,kh)

Sci. Signal. 10, eaan2392 (2017).

細菌はガンの行程を踏破する(Bacteria go the distance in cancer)

細菌種Fusobacterium nucleatumは、一部のヒト結腸直腸ガンで多く見出されるが、腫瘍形成におけるその役割は不明である。Bullmanたちは患者の検体を調べ、F. nucleatumおよび同時出現するある細菌が、原発腫瘍内だけでなく、遠隔腫瘍転移物内にも存在することを見出した。この細菌は間質よりも転移性ガン細胞に主に局在していることを、予備的証拠が示唆している。F. nucleatum陽性のヒト結腸直腸ガン異種移植片を持つマウスに対する抗菌治療は、腫瘍増殖を遅くした。これは、この細菌が腫瘍形成の一因であることに合致する。(MY,nk,kh)

【訳注】
  • 間質:生体組織でその機能を発揮する細胞に対し、組織を支えたり結合したりする組織のこと。血管、神経、膠原繊維、繊維芽細胞などが含まれる。
Science, this issue p. 1443

蒸気処理による安定な触媒(Stable catalysts through steaming)

自動車の排気ガスの汚染物質を変換する触媒の寿命は、その動作温度を低下させることで、延ばすことができる。動作温度の低下は、活性な金属原子がより大きな、より活性の低い粒子に凝集することで生じる失活を防ぐのに役立つ。Nieたちは、CeO2上に原子状で分散した Pt2+からなる熱的に安定な触媒が、750℃の蒸気処理後に CO酸化に対して150℃で活性になれることを示している。車の模擬排気を用いた研究によると、この触媒処理は、炭化水素などの他の排気成分に対するその酸化活性をも改善する。(Wt,KU,kh)

Science, this issue p. 1419

事前調整を前提条件としない高速相変化(Fast phase change with no preconditions)

相変化に依拠するランダム・アクセス・メモリ(RAM)素子は、主に結晶化の速度によって制限される。Raoたちは、理論に簡単な一組の選択基準を組み合わせて、ナノ秒以下の結晶化速度を有するスカンジウムを不純物添加したアンチモン・テルル化合物(scandium-doped antimony telluride:SST)を選び出した (AkolaとJonesによる展望記事参照)。彼らは SSTを合成し、700ピコ秒の書き込み速度の RAM素子を作成した。これは、従来の相変化メモリ素子よりも一桁速く、コンシューマ用のダイナミック・アクセス・メモリや、スタティック・ランダム・アクセス・メモリ及びフラッシュ・メモリに対する競争力を有する。(Wt,nk,kh)

Science, this issue p. 1423; see also p. 1386

光の散乱を調整する(Tuning the scattering of light)

ナノフォトニクス技術の開発は、ナノメートル尺度で光を制御し、操作する能力に依存している。これまでに開発されたほとんどの素子は、受動的構造であるか、外部刺激の下で光学特性のわずかな変化しか示していなかった。Holsteenたちは、金属製の鏡からのナノワイヤの高さを調整するだけで、可視スペクトル全体にわたってシリコン・ナノワイヤの共鳴散乱波長を調整した。このナノ電気機械装置は、能動光学の共通基盤を開発する可能性を例示している。(Sk,kj,nk)

Science, this issue p. 1407

α-シヌクレイン・オリゴマーの構造的外観(A structural look at α-synuclein oligomers)

タンパク質α-シヌクレイン(αS)の繊維凝集体は、パーキンソン病におけるレビー小体の主要な構成成分である。しかしながら、繊維形成過程の際に蓄積する小さなオリゴマーは、パーキンソン病の発症と進行に関連する神経毒性を生じると考えられている。αSオリゴマーの詳細な構造特性とその毒性をもたらす分子機構については、ほとんど知られていない。FuscotたちはαSオリゴマーの2つの形態の構造的な特徴を報告している。それらは神経毒性を生じる基本的な構造要素を明らかにした。(Sh,KU,nk,kh)

【訳注】
  • レビー小体(Lewy body):神経細胞の内部に存在する異常な円形状の構造物。ドイツ生まれのフレデリック・レビーによって発見された。
Science, this issue p. 1440

時を記録するCRISPR装置(A CRISPR device to record time)

このCRISPR応用装置は、細胞集団に電気穿孔で注入される外来性オリゴヌクレオチドの配列と順序を記録するために使用されてきた。Shethたちは、外来性DNAの使用を回避して時間信号を直接記録する装置を設計した。入力される生物学的信号は、細菌集団のゲノム中へのトリガーDNAの取り込み頻度と参照DNAの取り込み頻度との比に変換される。多重化戦略を使うと高い時間分解能で環境中の3つの代謝物質(銅、トレハロース、フコース)の信号を同時に長時間記録できる。 (Sh,KU,kj,nk,kh)

Science, this issue p. 1457

大量絶滅をいかに生き抜くか(How to survive a mass extinction)

三畳紀-ジュラ紀(T-J)大量絶滅は中生代(約2.5億年前から6500万年前)の中期に発生した。それは、生物種が何故このような事象で絶滅したり、生き残るのかについて研究する機会を提供する。Wintrichたちは、以前に知られていなかった三畳紀の首長竜プレシオサウルスについて述べている。その特徴は、鰭竜のこのクレードが唯一、何故 T-J大量絶滅を生き残ったのかということを説明するかもしれない。その骨の組織構造は高代謝率を示しており、このことは外洋捕食者として生存するための高速で効率的な遊泳を容易にする。プレシオサウルスは地球規模の環境変化が他より緩和された外洋に生息していたために生き残り、一方、彼らの近縁種は変化の影響が強い沿岸部領域で絶滅することになったと思われる。(Uc,KU,kj,nk,kh)

Sci. Adv. 10.1126/sciadv.1701144 (2017).

余分の糖が守る(An extra sugar protects)

病原性微生物の多くは、この微生物が標的とする細胞に有毒なタンパク質を産生する。広葉植物は、NLP(necrosis and ethylene-inducing peptide 1-like protein)毒に弱い。Lenarcicたちは、NLP毒の受容器官が GIPC(glycosylinositol phosphorylceramide)系列のスフィンゴ脂質であることを特定した(Van den Ackervekenによる展望記事参照)。彼らの結果は、これらの毒が、何故、広葉植物(いわゆる真性双子葉植物)だけを攻撃するのかを明らかにしている。すなわち、このスフィンゴ脂質が、真性双子葉植物の場合のように、ちょうど2つの六炭糖を保有する場合、この毒が結合して細胞溶解を引き起こす。しかし、3つの六炭糖を保有するスフィンゴ脂質を持つ単子葉植物においては、この毒は効果がない。(MY)

【訳注】
  • NLP(Nep1-like protein):植物の細胞死を誘導するタンパク質で、植物に着生する多くの病原菌から分泌されることが知られている。
  • necrosis and ethylene-inducing peptide 1(Nep1):最初に見つかったNLPタンパク質。
  • スフィンゴ脂質:長鎖アミノアルコールを骨格として持つ脂質。植物では細胞膜脂質の40%以上がスフィンゴ脂質で、GIPCとglucosylceramideで全体のほぼ9割を占める。
Science, this issue p. 1431; see also p. 1383

ディラック錐材料中の相関を見つけ出す(Finding correlations in a Dirac-cone material)

研究者たちは長い間、グラフェンのように、その電子がディラック錐により表される線形エネルギー分散関係を有する材料での、電子・電子相互作用の痕跡を探してきた。しかしながら、これらの効果は苛立たしいほど小さい。Hirata たちは、核磁気共鳴を用いて、層状有機材料である α-(BEDT-TTF)2I3を調べた。この材料は、ディラック錐で特徴付けられる相が、電子相関の強い相を有する相と隣接していることで知られている。この材料におけるスピン関連特性の異常な温度依存性は、線形分散する電子の間の強い相関を示した。(Sk,nk,kh)

【訳注】
  • ディラック錐: トポロジカル絶縁体の表面にある特殊な金属状態のこと. そこでは電子がスピンの向きをそろえて動き回っていると考えられている. この表面ディラック電子は、物質内部の電子よりも格段に高速で、かつ不純物に邪魔されにくいという特性を持っている.
Science, this issue p. 1403

成功の準備は整った(Wired for success)

全体的な電池の性能は構成材料の電気化学特性により制限されるが、実際の性能はいくつもの因子により制限制限されることがある。Zhuたちは、リチウム・イオン電池の種々の電極構成を概説している。特に、彼らは、種々の電極組成の反応速度と次元の関係を考察している。物を小さくすることで電子とイオンの輸送を改善できるが、全体構成はより複雑になってしまう。著者らは、電池設計の手引きとなる、全体的な設計規則と基準を論じている。(Sk,kj,nk,kh)

Science, this issue p. eaao2808

合理的に設計されたDNAに基づく発振器(A rationally designed DNA-based oscillator)

合成生物学の重要な目標は、所望の特性を持つ生物化学的制御系をゼロから作り出すことである。Srinivasたちは、ある生物化学的発振器の創成について述べている。これは、酵素や進化成分を一切必要とせず、むしろ、分子鎖の多段置換で機能するよう設計されたDNA分子によって実行される。さらに彼らは、正規の化学反応ネットワークを、必要なDNA配列群に翻訳できる編集装置を作り出した。この配列群は一緒になって機能し、指定された動的挙動を付与することができた。(MY)

Science, this issue p. eaal2052

一本鎖からの大きな折り紙(Large origami from a single strand)

折り紙様の核酸折り畳みによって作られるナノ構造は、通常、複数鎖の間の塩基対相互作用によって形成される。Hanたちは、大きな折り紙(DNAの場合は最大10,000ヌクレオチド、RNAの場合は最大6,000ヌクレオチド)が、菱形やハート形のような単純な形に作成できることを示している。一本鎖が、部分的に相補的二本鎖DNAおよび平行交差結合を用いることで、構造的に複雑な、しかし結び目の無い構造に円滑に折り畳まれる。一本鎖の使用はまた、これらの構造の in vitro合成を可能にする。(KU)

Science, this issue p. eaao2648

超固体における対称性を破る(Breaking the symmetry in a supersolid)

対称性の破れという概念は、素粒子物理や凝縮系物理といったあらゆる物理学分野にかかわっている。多くの場合、ポテンシャル・エネルギーの形状はメキシカン・ハットに似ており、ハットのトラフ(溝)に沿って存在するある特定の点を選ぶと系の対称性が破れる。この最小のエネルギー状態からはずれると、系はトラフに沿う方向か、あるいはトラフに垂直方向のいずれかで集団的励起が生じることがある。Leonardらは、二つの交差した光共振器中の超固体ボーズ凝縮原子ガスにおいて、いわゆるゴールドストーン・モードおよびヒッグス・モードを検出した。それぞれの共振器内の光の電場挙動をモニタリングすることで、両方のモードに関連した秩序パラメータの振動が実時間で観測された。(NK,KU,nk,kh)

【訳注】
  • 超固体: プラズマに次ぐ第5の物質状態ともいわれ, 極低温でボーズ凝縮した原子ガスからなる. 固体のように固いが, 原子が粘度なしで移動する.
Science, this issue p. 1415

散乱光の相転移(Phase transition of scattered light)

不規則構造は、光との相互作用が予測不能な性質を持つため、興味深い散乱現象を引き起こすことがある。波長以下の寸法規模の不規則なメタ表面を用いることにより、Maguidたちは、不規則さに応じる光散乱状態における相転移を観察した。弱い不規則さが、光量子のスピン・ホール効果を誘発したのに対して、強い不規則さは、でたらめ光学ラシュバ効果である、運動量空間でのスピン分裂モードを引き起こした。このように、設計されたフォトニック構造は、複雑な固相系において同様な現象を研究するための汎用的な基盤を提供してくれるかもしれない。(Sk,nk,kh)

【訳注】
  • スピン・ホール効果:非磁性の金属や半導体に電流を流すと、電流と垂直の方向に分離された電子スピンの流れが発生する現象
  • ラシュバ効果:二次元電子系の面に垂直な方向に電位差を与えると、非磁性体でも、縮退していた電子状態にスピン分裂が現れる現象
Science, this issue p. 1411

分散している小さく、揃った、二元金属ナノ粒子(Dispersing small, bimetallic nanoparticles)

検知と触媒におけるナノ粒子の応用に対して、ナノ粒子がより小さくなるほど効果がより高いことがしばしばある。これは、ナノ粒子が小さいほど、より多くの活性表面部位を露出するからである。金属ナノ粒子の特性は、二元合金を作ることによっても向上できるが、一般的な合成方法では、構成金属の混合が不十分で、かつ粒径もより大きなナノ粒子を生み出すことになる。Wongたちは、十分混合された、直径1nm程度の二元金属ナノ粒子が、二酸化ケイ素の支持体上に作製可能であることを示している。これを行うため、彼らは強力な静電吸着を利用した。そこでは、表面のゼロ電荷点に相対的にpHを制御することで、構成金属の前駆体が支持体表面の上に強く吸着される。彼らの方法は、広範な金属合金に対してうまくいった。(MY,nk,kh)

【訳注】
  • ゼロ電荷点:水溶液中に分散した粒子の表面が、正にも負にも帯電していない状態における水溶液のpH。
Science, this issue p. 1427

少しの亜鉛がリングのすべてを繋げる(A little zinc makes the rings all link)

ポリマー鎖はしばしば略式に鎖と呼ばれるが、日常的な意味での鎖の繋がりと実際に似ている、長くつながる分子の幾何学構造を作るのは驚くほど難しいことが知られている。ほとんどの方法では、スペーサーセグメントの間で組み合った環の対を繋げるところまでで手が打たれている。Wuらは今、数十の環が連続的に連結しているポリカテナンの合成に成功したと報告している。鍵となったのは亜鉛イオンで、大環構造の前駆分子を隣接する大環状化合物の輪をくぐらせる先導役にそれを使った。その後、メタセシス触媒が前駆体の環を閉じ、亜鉛を流し出すことができた。(NA,kj,nk,kh)

Science, this issue p. 1434

チューブリン・カルボキシペプチダーゼの正体が明らかになった(Tubulin carboxypeptidase identity revealed)

α-チューブリンの脱チロシン化/チロシン化サイクルの酵素は、微小管上にいくつかの標識点を作るが、それらは多くの細胞機能に必須であり、疾病において変化する。脱チロシン化をもたらすチューブリン・カルボキシペプチダーゼ(TCP)は、40年間、曖昧なままであった(AkhmanovaとMaiatoによる展望記事参照)。Aillaudたちは、TCP機能を果たす酵素として vasohibinを同定し、そしてこの小さな相互作用パートナーである SBVPがその活性に必須であることを見出した。vasohibin/ SVBP複合体は、ニューロンの極性化と脳皮質の発生に関係していた。著者たちはまた、この酵素のファミリーを標的とする阻害剤を開発した。全く異なる戦略を用いて、Nieuwenhuisたちはまた、vasohibinがα-チューブリンのC末端チロシンを除去できることを示した。(KU,kj,kh)

【訳注】
  • チューブリン:微小管(microtubule)を構成するタンパク質
Science, this issue p. 1448, p. 1453; see also p. 1381

設計による大環状分子(Macrocycles by design)

大環状ペプチドは、抗菌性および抗ガン活性を含む多様な特性を有している。これにより、それらは良好な治療上の主役になるが、これまでにスクリーニングされたデータライブラリは、DおよびLアミノ酸を含むペプチドが取ることが出来る配列空間のほんの一部しかカバーしていない。Hosseinzadehたちは、7~10残基の環状ペプチドに対する配列空間におけるモデル計算でほぼ完全なカバレージを達成し、安定した構造に折り畳まれると予測される200以上のデザインを同定した。測定により構造が決定された12の構造のうち、9つは計算モデルに近いものであった。彼らはまた、11~14残基の大環状分子を抽出し、設計したが、完全なカバレージではなかった。設計された大環状分子は、新しい治療法の実用化に向けての道を提供する。(KU,nk)

Science, this issue p. 1461

アフリカ・ゾウの救い方(How to save the African elephant)

アフリカ・ゾウの個体数は、密猟の結果として急減してきている。野生ゾウの生息するいくつかの国々では、象牙取引の全面禁止が推進されてきたが、他の国々は、保護の取り組みのための財源を調達するための限定的な取引に賛成である。Biggsたちは、展望記事において、異なる倫理的考え方を明確に認めて、この膠着状態から抜け出す道筋を提案している。著者らは、気候変動政策のような他の領域で成功した紛争解決事例をもとに、信頼と合意を育み、地域に適した実行可能な解決策を考え出す、主要当事者の小集団内での、頻繁で反復する対話を論じている。(Sk,nk,kh)

Science, this issue p. 1378

腸管リンパ球の移動を抑制する(Restraining intestinal lymphocyte migration)

上皮内リンパ球(IEL)の移動は、幾つかの要因によって制御される。Sumidaたちは、Gタンパク質共役型受容体55(GPR55)が、小腸におけるIEL移動を抑制的に調節することを報告している。in vitroで GPR55に活性なリガンドのクラスであるリゾホスファチジルイノシトールは、小腸に豊富に存在する。indomethacin-誘発の 腸からの漏出に応答して、GPR55欠損マウスはより多くの IELを動員し、腸損傷により強い抵抗力を示した。(KU,nk,kh)

【訳注】
  • indomethacin(インドメタシン):アスピリンと並ぶ代表的な非アステロイド系抗炎症薬。副作用として消化性潰瘍を引き起こす。
Sci. Immunol. 2, eaao1135 (2017).

状況がすべてではない(Status is not everything)

流行地域における HIV感染を理解しようとするために、多くのパラメータが検討されている。Tanserたちは、南アフリカの農村部からの長期間に及ぶデータを使用して、地理的位置と地域的有病率を組み入れた「集団ウイルス量」指標が、感染を推測するのに重要であると主張している。計算と感染モデルにおいて HIV陰性の人の数に関する考慮が、適切な解釈のために重要である。このような分析は、これらの地域における治療介入を導くうえで役立つかもしれない。(KU,kj,nk,kh)

Sci. Transl. Med. 9, eaam8012 (2017).