AbstractClub - 英文技術専門誌の論文・記事の和文要約

Science March 9 2018, Vol.359

光の単一スピンへの結合 (Coupling light to single spins)

量子回路の開発を促進するため、多くの努力が、電極閉じ込め型半導体量子ドットを用いて強結合領域を達成することに注がれてきた。 単一電子の磁気双極子つまりスピンを量子ビットとして用いることは、その長い寿命故に、電荷-光子結合を用いるよりも恐らく有利である。 Samkharadze たちは、二重シリコン量子ドット中で電子スピンと電荷を組み合わせた。 この手法は単一電子スピンと単一マイクロ波光子との強結合を生み出して、スピン量子ビットを用いた規模拡張が可能な量子回路への道を提供する。(NK,MY,ok,nk,kh)

Science, this issue p. 1123

海洋生産力の餓死 (Starving ocean productivity)

温室効果ガス排出の予測増加量は、1000年もしくはそれ以上の間、海洋生物生産力を低下させることになるかもしれない。 気候が温暖化するにつれ、南半球の偏西風は強まって極側に移動し、表層の海水は暖かくなり、海氷は消失するだろう。 Moore たちは、このような変化の影響のひとつが、海洋の生物生産力の著しい減少であろうと述べている(Laufkötter と Gruber による展望記事参照)。 この減少は地球規模での栄養物の再配置により、差し引きで栄養物が深海に移動する結果生じるのである。 2300年までにこれは、漁獲産出量の地球全体での 20%以上の減少、そして北大西洋では約 60%の減少を引き起こすかもしれない。(Uc,MY,ok,kj,nk,kh)

Science, this issue p. 1139; see also p. 1103

細菌による糖尿病調節 (Microbial modulation of diabetes)

短鎖脂肪酸(SCFA)は、さまざまなヒト腸内細菌により産生される。 SCFAは結腸上皮へのエネルギー源として働き、また、食欲や炎症を調節する宿主のシグナル伝達経路で感知されもする。 腸内 SCFAの欠乏は2型糖尿病と関係する。 Zhao たちは、高繊維食を採用すると、SCFA産生細菌の増殖が糖尿病の人たちで促されることを見つけた。 高繊維食は、腸内細菌集団全体の変化を引き起こし、グルカゴン様ペプチド-1 濃度の上昇とアセチル化ヘモグロビン濃度の低下に相関し、そして血糖調節を改善した。(MY,nk,kh)

【訳注】
  • グルカゴン様ペプチド-1:インスリンの分泌を促進する働きをもつホルモンの1つ。 食事をとると小腸から分泌される。
  • アセチル化ヘモグロビン:ここでは、ヘモグロビンのβ鎖の N末端に糖(グルコース)が結合した「HbA1c」と表記されるヘモグロビンのことを言っている。 HbA1cのレベルは平均的な血糖値が反映され、糖尿病の検査指標として用いられている。
Science, this issue p. 1151

非科学的な狩猟管理計画 (Unscientific hunt management plans)

政府は、米国とカナダにまたがる狩猟政策を含む自然資源の管理政策を科学的に導いていると、多くの場合主張しており、社会も多くの場合信じている。 しかし、科学的管理に何が必要なのかに対する基準は存在していない。 Artelle たちは、自然資源管理のための科学についての、4つの基本的特性の規範(目的性、検証性、透明性、評価独立性)を明らかにした。 その特性規範は、米国の州およびカナダの州と準州にまたがって調査された大部分の狩猟管理計画においては、必要項目の半分以下しか満たされていなかった。 科学に基づく枠組みの適用を広げることが、施策を改善し、危険性を緩和するかもしれない。(Sk,MY,ok,kj,nk,kh)

Sci. Adv. 10.1126/sciadv.aao0167 (2018).

半メチル化がクロマチン構築を駆動する (Hemi-methylation drives chromatin assembly)

シトシンの DNAメチル化は継承可能で必須の後成標識である。 DNA複製の間、親鎖上のシトシンはメチル化を保つが、娘鎖のシトシンは最初はメチル化されない。 この半メチル化部位は素早くメチル化され、メチル化パターンを忠実に維持する。 Xu と Corces は、新生クロマチンにおけるゲノム全体の鎖固有の DNAメチル化部位を地図化し、圧倒的大部分の DNAメチロームでそのようなメチル化の維持を確認した(SharifとKosekiによる展望記事参照)。 他方で彼らはまた、半メチル化が安定的に維持されるごく一部の部位を同定し、CTCF(CCCTC結合因子)/コヒーシン結合部位で半メチル化が継承されることを示した。 この半メチル化部位の継承は、CTCFとコヒーシンがクロマチンとの適正な相互作用を確立するのに必要だった。(MY,kj,nk,kh)

【訳注】
  • 親鎖、娘鎖:DNA複製において、親鎖は鋳型となる一本鎖 DNAのこと、娘鎖は新しく合成された一本鎖 DNAのこと。
  • DNAメチローム:シトシンがメチル化された部位のゲノム全体にわたる状態のこと。
  • CTCF:遺伝子転写の際に不要な領域が転写されないよう、転写される核酸配列領域を限定する役割を担うタンパク質。リング状構造を持つコヒーシンとともに、この転写領域を限定する「インシュレーター(区切り壁)」とよばれる構造を構成する。
Science, this issue p. 1166; see also p. 1102

マラリアの軽減、1種のアミノ酸を継続的に (Malaria relief, one amino acid at a time)

妊娠期間中のマラリアへの感染は、胎盤の脈管構造を壊し、合併症を引き起こすことがある。 一酸化窒素は胎盤の血管機能で重要な役割を果たしていて、その合成には、L-アルギニンを必要とする。 マラリアが引き起こす溶血の期間、L-アルギニンと一酸化窒素がともに枯渇し、また、マラリア流行地域の人々の食事には、十分な量のL-アルギニンが不足している。 McDonald たちは、L-アルギニンの食事補給の効果を調べた。マラウイの妊娠女性の標本集団において、マラリア感染者の血液には L-アルギニンが少なかった。 また、これは妊娠結果の悪化と関係していた。 逆に、妊娠期のマラリアに対するマウス・モデルで、L-アルギニンの補給で胎児の体重と生存率が改善した。(MY,kh)

Sci. Transl. Med. 10, eaan6007 (2018).

地球深部の浄水装置をカプセルで包む (Encapsulating Earth's deep water filter)

マントルからもたらされたダイヤモンドの中のわずかな包有物は、他の方法では採取できない地球部分の鉱物学と化学に関する貴重な手がかりを与える。 Tschauner たちは、遷移層として知られているマントルの一部である、410km から 660kmの間の深さに根源を持つダイヤモンドの中に、アイス・セブンと呼ばれる高圧型の水の包有物を見出した。 遷移層は、そこで安定な鉱物が高い水保水能を有する領域である。 岩石がマントル循環で遷移層境界領域内外を出入りする際に、化学的結合水が放出されるために、この境界に局所的水ポケットが形成されることを、この包有物は示唆している。(Wt,MY,kj,nk,kh)

Science, this issue p. 1136

嘘は真実よりも速く広がる (Lies spread faster than the truth)

虚偽のニュースとそれが政治的、経済的、社会的な健全性に影響する可能性について、懸念が世界中に広がっている。 虚偽のニュースがどのように広がるかを理解するために、Vosoughi たちは、2006年から 2017年にかけて Twitter上での噂の連鎖に対するデータセットを使用した。 約 126,000件の噂が約 300万人に広がった。 虚偽のニュースは真実のものより多くの人々に届いた。 虚偽のニュースの連鎖の上位 1%は、1000人から 10万人の人たちの間に拡散したが、真実はめったに 1000人以上には拡散しなかった。 虚偽はまた、真実よりも速く拡散した。 噂の新奇度と受信者の感情的反応が、観察された差異の原因である可能性がある。(Wt,MY,nk,kh)

Science, this issue p. 1146

分子の近接度を制御する (Regulating molecule proximity)

分子間の物理的距離、すなわち近接度によって生物学的な事象が起こることがしばしばある。 可逆的に近接度を制御する膜透過性小分子の開発は、合成生物学、シグナル伝達、転写、タンパク質分解、後成的記憶、およびクロマチン動態のような分野での進歩を可能にした。 この「誘導型近接」は、新しい治療法の開発にも適用可能である。 Stanton たちは、広範囲の進歩を総説し、この基礎的手法の将来の応用を思いめぐらしている。(Sk,ok,kh)

Science, this issue p. eaao5902

肺幹細胞適所としての線維芽細胞 (Fibroblasts as lung stem cell niche)

私たちの毎回の呼吸は、肺胞と呼ばれる肺の小さな嚢を介して血流に酸素を供給する。AT1細胞は肺胞を裏打ちし、ガス交換を仲介するが、AT2細胞は肺界面活性剤を分泌する。 AT2の一部はまた、成人期を通して新しい肺胞細胞をゆっくりと生成する幹細胞としても機能する。 Nabhan たちは、まれな AT2幹細胞が、Wntを分泌する線維芽細胞の隣に特別な適所を有することを示している。 この Wnt活性は、幹細胞を選択し維持するために必要である。 外傷は界面活性剤を分泌する他の肺胞細胞からの自己分泌 Wntを一時的に誘発して、幹細胞プールを拡大する。 この単純であるが拡大可能な適所が酸素運搬を持続させ、肺ガンはそれを利用している。(KU,kj,nk,kh)

【訳注】
  • Wnt:分泌性糖タンパク質で、Wntシグナル伝達経路は胚発生に関与する。
Science, this issue p. 1118

位相の揃った歪みの超格子 (Coherent strained superlattices)

二次元超格子はヘテロ構造の原子厚み限界を表現し、歪み処理したマルチフェロイック物質や量子カスケード・レーザーのような技術を可能にする。 Xie たちは、4%の格子不整合にもかかわらず、十分に格子位相の揃った遷移金属ジカルコゲン化物( WS2とWSe2 )の単層超格子を作り出すことができた。 彼らは、それぞれの前駆物質を正確に制御する、変調有機金属気相成長法の工程を用いた。 さらに、著者たちは、超格子の光学特性の歪みを処理して、面外の波うちを観察することができた。(Sk,kj,kh)

【訳注】
  • マルチフェロイック物質:強磁性、強誘電性、強弾性などの性質を複数有する物質系。
  • 量子カスケード・レーザー:伝導帯にある電子を利用して、量子化準位間の遷移(サブバンド間遷移)により発光を得る、通常とは異なる原理の半導体レーザー。
Science, this issue p. 1131

過冷却水転移を暴く (Unmasking supercooled water transitions)

水の例外的な熱力学的性質は、過冷却時に、密度の異なる2つの液相間に第2の臨界点が存在するはずだということを示唆する。 純水は、そのような条件に達しうる前に結晶化する。Woutersen たちは、水と同様の水素結合構造を持つトリフルオロ酢酸ヒドラジニウム溶液を研究した。 彼らは、赤外線分光測定と熱量測定を用いて、190K 付近で液-液転移を観測した。 この2つの液体状態は、予測された高密度と低密度の水の無定形相と類似していた。(MY,nk,kh)

Science, this issue p. 1127

自己免疫における細菌の関与 (Bacterial involvement in autoimmunity)

共生微生物相の組成は、自己免疫疾患の発症と持続性に影響を及ぼすことが知られている。 Manfredo-Vieira たちは、狼瘡様自己免疫に対する遺伝的素因を有するマウスの器官に、腸から移動した腸内細菌、Enterococcus gallinarum を同定した(Citi による展望記事参照)。 腸の障壁崩壊と Tヘルパー細胞の病原性の分子的特徴が、腸、肝臓およびリンパ器官においてこの病原性共生生物の定着の際に明らかにされた。 その後の病状は、E.galinarum に対するバンコマイシン治療およびワクチン接種によって進行を食い止めることができた。 同じ細菌がまた、自己免疫患者の肝臓生検でも発見されたが、健康対照群では見られなかった。(KU,kj,kh)

【訳注】
  • 病原性共生生物:共生微生物の中で条件次第で病原性を持つものの意味で、ここでは E.galinarum を指す。
Science, this issue p. 1156; see also p. 1097

格子細胞の変化の背後にある仕組み (The mechanisms behind grid cell changes)

格子細胞が最初に脳内で発見された時、格子は、試験環境の境界を超える厳正な座標を持つと考えられた。 しかしながら、最近の発見は、格子細胞の模様が、囲いの空間を変化させることにより容易に変更されうることを示唆している。 しかし、どのように?  Krupic たちは、環境の幾何学的配置の局所的変化が個別細胞の隣接格子場を推移させる一方で、より遠くの場は変化しないままであることを発見した。 このように、格子構造の変化は局所化されていた。 安定した境界標はほとんどの格子細胞に影響を与え続けた一方、変えられた境界付近の格子細胞は変更された。(Sk,MY,kj,kh)

【訳注】
  • 格子細胞:動物の脳内にある、方向感覚や相対的な位置関係を認識する神経細胞。
Science, this issue p. 1143

IBDに対する治療障壁を克服する (Overcoming a barrier to IBD)

炎症性腸疾患(IBD)は、胃腸管の炎症に関わる一群の疾患である。大腸炎は IBDの1種で、結腸内壁に影響を及ぼし、C1orf106 として知られている遺伝子と関係付けられてきた。 Mohanan たちは、C1orf106 が上皮結合の統合を安定化させ、障壁防御を強化するタンパク質をコードしていることを見つけた(Citiによる展望記事参照)。 IBDに関係する C1orf106 の変異は、シトヘシン‐1 タンパク質レベルの上昇、E-カドヘリンの局在化の変化、および腸内病原体に対する感受性の向上をもたらす。 従って、C1orf106 を調節することが、大腸炎と他のI BDの治療に対して有望であるかもしれない。(MY,kh)

【訳注】
  • シトヘシン-1:細胞接着に関与する酵素(GTPアーゼ)の活性化を制御するタンパク質。
  • E-カドヘリン:同種細胞をつなぎ接着結合を達成するタンパク質で、その細胞内端はアクチン線維と結合している。
Science, this issue p. 1161; see also p. 1097

心臓に責任を持つ (Committing the heart)

心臓は、心筋細胞および血管内皮細胞などの複数の細胞型から構成される複雑な器官である。 心血管細胞は、Mesp1を発現する前駆細胞から生じる。 Lescroartたちは、初期の原腸形成におけるマウスの野生型と Mesp1 の欠損した心血管前駆細胞の単一細胞 RNA配列決定分析を行った(KellyとSperlingによる展望記事参照)。 Mesp1 が除去されると、胚細胞は多能性のままであり、心血管前駆細胞に分化できなかった。 原腸形成の間、さまざまな Mesp1 前駆細胞は急速に特定の細胞運命および心臓領域に関与するようになった。 Notch1の発現は、心血管系統分離の最も初期の段階を示した。(KU,kj,kh)

Science, this issue p. 1177; see also p. 1098

協力して熱を測る (Taking the heat together)

生細胞における過程の多くは、細胞のニーズに依存して動的に会合・解離するタンパク質複合体によって仲介される。 Tan たちは熱近接共凝集(thermal proximity coaggregation:TPCA)と呼ばれる方法を開発し、細胞内の未変性タンパク質複合体の動態を観察した(Li たちによる展望記事参照)。 この方法は、複合体内のタンパク質が熱変性により共凝集するという考えに基づいている。 それは、以前記述された細胞シフト分析を用いて何千ものタンパク質の融解曲線を決定し、そして曲線間の類似性に基づいて TPCAの特徴を割り当てる。 この方法は、多くの既知のタンパク質複合体の検出によって確証された。 それは、6つの細胞系統における細胞特異的相互作用を同定し、疾患によって変化するタンパク質複合体を同定する可能性を強調している。(KU,MY,kj,kh)

【訳注】
  • タンパク質の融解:タンパク質が高温にさらされると構造に関する性質は、狭い温度範囲で急速に変化する。 このときの変化の中点温度を固体の融解にならって融解温度という。
Science, this issue p. 1170; see also p. 1105

2型自然リンパ球(ILC2)の熱狂を抑制する (Curbing ILC2 enthusiasm)

アトピー性皮膚炎は、皮膚での2型免疫応答によって引き起こされるアレルギー性疾患である。 Malhotra たちは、皮膚炎のマウス・モデルを研究した。 彼らは、TNF(tumor necrosis factor:腫瘍壊死因子)ファミリーのサイトカインである TL1A(TNFリガンド関連分子1)とその受容体 DR3(death receptor 3:細胞死受容体3)が、皮膚常在制御性 T細胞(Tregs)と、皮膚炎症を引き起こす2型自然リンパ球(ILC2)間での交信を制御する上で重要であることを確認した。 RORα(レチノイド関連オーファン受容体α)は、Tregs 中の DR3の発現を促進した。 RORαを欠失させると、皮膚常在 Tregs が、ILC2のエフェクター機能を動作させる TL1Aを捕捉することができなかった。 したがって、TL1A-DR3軸を標的とすることは、皮膚炎と他の皮膚アレルギーを治療するための経路を提供し得る。(Sh,kh)

【訳注】
  • 自然リンパ球:抗体特異的な応答をせず B細胞と T細胞受容体を持たない自然免疫細胞。このうち2型は IL-4、IL-5、IL-9、IL-13のような2型サイトカイン群を産生する。 2型自然リンパ球の活性化が関わる免疫を2型免疫と言う。
  • サイトカイン:白血球などの細胞から分泌されるタンパク質で、複数の標的細胞に対する情報伝達を行う。
  • 制御性 T細胞:免疫応答の抑制的制御を行う T細胞の一種で、免疫応答機構の過剰な免疫応答の抑制や、免疫の恒常性維持に重要な役割を果たす。
  • レチノイド:ビタミン A
  • オーファン受容体:リガンドが同定されていない受容体タンパク質。
  • エフェクター機能:抗体の Y字の下棒に当たる Fc領域が持つ、抗原に結合した後の反応を惹起する機能。
Sci. Immunol. 3, eaao6923 (2018).

炎症におけるキナーゼ・ネットワーク (Kinase networks in inflammation)

関節リウマチでの炎症は、p38の活性が増すことによって引き起こされるが、p38の阻害剤は患者には無効である。 関節リウマチ患者由来の滑膜線維芽細胞と滑液を用いて、Jones たちは、p38が、関連するキナーゼ JNKへの負の交信に介在することを見出した。 したがって、p38の阻害は、JNK活性と炎症性サイトカイン産生の永続化を促進した。 上流のキナーゼ TAK1の阻害剤は、滑膜線維芽細胞中の p38と JNK経路の両方の活性を抑制した。 このように、そのような阻害剤は、関節リウマチの治療に有効であり得る。(Sh,ok,kh)

【訳注】
  • p38:細胞内信号経路である MAP キナーゼ経路の最下流に位置するキナーゼ。
Sci. Signal. 11, eaal1601 (2018).