AbstractClub - 英文技術専門誌の論文・記事の和文要約


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Science July 18, 2003, Vol.301


イオウの謎(Sulfur Puzzles)

硫酸塩は健康への害だけでなくエアロゾルとして雲の形成に関わり、その結果、地 球の気候に対して大きな影響を及ぼす。一般的な硫酸塩エアロゾル形成モデルで は、その量が過小評価されている。Laskin たち(p. 340)は実験室でのシミュレー ションから、海面で発生する飛沫の主要成分であるNaClとOHが反応して粒子中に OH-が生じていることを報告している。このプロセスは粒子内のpHの緩 衝となり、ある程度の「自己沈静化」作用をもたらす結果、硫酸塩生成を増加させ ることになる。このメカニズムによって今まで謎の多かった海水塩エアロゾルの化 学組成に関する観測事実が明らかになるかもしれない。(Ej)
Reactions at Interfaces As a Source of Sulfate Formation in Sea-Salt Particles
   Alexander Laskin, Daniel J. Gaspar, Weihong Wang, Sherri W. Hunt, James P. Cowin, Steven D. Colson, and Barbara J. Finlayson-Pitts
p. 340-344.

力ずくの生物学的アッセイ(A Forceful Approach to Biological Assays)

生物学的な巨大分子(例えばDNA鎖、あるいは、筋肉タンパク質線維)を結びつける 力の大きさは通常はピコニュートンのオーダーである。このようなわずかな力の測 定には時間がかかりキャリブレーションが必要であるが、Albrechtたち(p. 367)は 相対的な力を迅速に測定する差分法について述べている。短い1本鎖のDNAを原子間 力顕微鏡のチップと、ある表面上に取り付け、さらにこれらのDNAと相補的な両末端 配列と蛍光標識を持つもう少し長い第3のDNAを結合させた。チップを引っ張って破 断すると、真中の蛍光標識を持つDNAは、結合の強い方の末端にくっついて残る。こ の方法で20-塩基対DNA鎖中のたった1つのミスマッチを見つけることができる。さ らに、相互作用するタンパク質対の一方と結合させた標準DNAセットを使って、ある 範囲の結合力を変化させることができ、マウスのインターロイキン5と、ヒトのイン ターロイキン5に対するマウス及びヒト抗体の相対的結合力を評価することができ る。(Ej,hE)
DNA: A Programmable Force Sensor
   Christian Albrecht, Kerstin Blank, Mio Lalic-Mülthaler, Siegfried Hirler, Thao Mai, Ilka Gilbert, Susanne Schiffmann, Tom Bayer, Hauke Clausen-Schaumann, and Hermann E. Gaub
p. 367-370.

電荷を水の中に入れる(Getting a Charge into Water)

水とイオンとの相互作用の原理に焦点を当てた報告が二つなされている(Robertson たちによる展望記事を参照のこと)。水に大量の塩を付加すると、粘性のようないく つかの特性を変えることができる。そして、その現象の古典的な説明は、イオンは 水素結合によるネットワークを強化あるいは破壊するというものであった。このモ デルを調べるために、このような変化を分子レベルで検証する研究が始められ た。Omta たち(p.347) は、超高速分光法を用いて、いくつかのモルレベルの塩の溶 液と純水を対比して、水分子の方位相関時間における変化を測定した。彼らは、イ オンの最初の溶媒和核におけるもの以外は、高濃度塩における水分子の相関時間の 明確な変化を見出してはいない。彼らは、バルクの効果の変化は、従来のモデルで はなく、イオンの周りで核形成する大きなクラスターのレオロジーによって引き起 こされるものであると論じている。水の中の、酸塩基中和過程の古典的な見方は、 二つの種が、プロトンを運び、拡散させるのに十分なほど接近するまでは、互いに 向かって拡散するというものである。しかしながら、拡散は、実際のプロトン移動 段階よりも緩慢であり、それゆえ、このモデルは成り立ちがたいことが立証されて いる。Rini たち (p.349) は、光励起の後に、いくつかの pH ユニットよってその 酸性度が変化する分子を用いて、光学的にプロトン移動のスイッチを入れた。彼ら は、フェムト秒中赤外分光法を用いて、その後に続く段階を追跡した。そして、酸 と塩基の間に水分子が存在する時の、ゆっくりした移動段階と、その種がすでに直 接的な水素結合によって接触している時の非常に高速な運動状態との間の相違を解 明している。(Wt)
Real-Time Observation of Bimodal Proton Transfer in Acid-Base Pairs in Water
   Matteo Rini, Ben-Zion Magnes, Ehud Pines, and Erik T. J. Nibbering
p. 349-352.

金属性ナノチューブを抽出する(Extracting Metallic Nanotubes)

単壁カーボンナノチューブは、金属的なチューブと半導体的なチューブとの混合物 として合成される。これは、デバイス作製の妨害となる。 Krupke たち(p.344; Service による 7月27日付ニュース解説を参照のこと) は、ナノチューブを界面活 性剤中に溶かし、電気泳動的な分離を施した後では、およそ80% の純度の少量の金 属性ナノチューブを抽出できることを示している。そのプロセスは非常に小さな量 で有効であるが、一般的には生物学で用いられているマイクロフルイディック誘電 泳動分離セルを用いれば、かなりのスケールアップが期待できる。(Wt,Nk)
Separation of Metallic from Semiconducting Single-Walled Carbon Nanotubes
   Ralph Krupke, Frank Hennrich, Hilbert v. Löhneysen, and Manfred M. Kappes
p. 344-347.

潮汐による海洋混合(Tidal Ocean Mixing)

海洋の内部における海洋乱流(Turbulence)では、海洋混合(ocean mixing)の原因と して説明するにはエネルギー不足であった。そして特にでこぼこした地形の地域に おいては、混合に必要な未知のエネルギー源として潮汐運動が示唆されてきた。し かし、短いスケールの潮汐による混合と海洋混合とを定量的に結びつけることが困 難であることが判明していた。Rudnickたち(p.355)は、ハワイ海嶺での一連のモデ リングと観測による研究を行い、そこで数千キロメートルから数センチまでの空間 スケールをカバーした、観測値と数値モデルの統合化と評価を行った。彼らは、で こぼこした海洋の海底地形で起きる潮汐エネルギーの散逸は、海の中で起こる説明 されていない混合のほぼ全ての原因であることを示した。(TO,Nk)
From Tides to Mixing Along the Hawaiian Ridge
   Daniel L. Rudnick, Timothy J. Boyd, Russell E. Brainard, Glenn S. Carter, Gary D. Egbert, Michael C. Gregg, Peter E. Holloway, Jody M. Klymak, Eric Kunze, Craig M. Lee, Murray D. Levine, Douglas S. Luther, Joseph P. Martin, Mark A. Merrifield, James N. Moum, Jonathan D. Nash, Robert Pinkel, Luc Rainville, and Thomas B. Sanford
p. 355-357.

化石記録を揺らす(Rocking the Fossil Record)

化石記録は、真の系統樹の再構築を阻害するような潜在的な偏りを含むことがあり うる。例えば、異なる年代の岩石が全て均一に露出することはないため、ある過去 の年代が他の年代よりも採取された化石が非常に数が多かったり多様であったりす る。Cramptonたち(p.358;Smithによる展望記事参照)は、この偏りとその効果につい て調べるために、ニュージーランドの化石と露頭(outcrops)に関する完全なデータ ベースを用いてきた。彼らは、時間によるパターンの多様性を露頭面積で正規化す ることで、指標として使用することができるという分析結果を示した。しかし、正 確な補正は、その地域あるいはその時に地殻活動が安定していたのかあるいは、地 殻活動を受けていたかに依存する。(TO,Og)
PALEONTOLOGY:
Making the Best of a Patchy Fossil Record

   Andrew B. Smith
p. 321-322.
Estimating the Rock Volume Bias in Paleobiodiversity Studies
   James S. Crampton, Alan G. Beu, Roger A. Cooper, Craig M. Jones, Bruce Marshall, and Phillip A. Maxwell
p. 358-360.

今にも動物になりそうな(Ready to Become Animals)

立襟鞭毛虫(単細胞かつ集合性鞭毛虫のグループ)の多細胞後生動物との近い系統 発生的関係により、比較ゲノム学を通して、動物の進化のために必要な遺伝子の最 小セットを同定することが可能になる。Kingたち(p. 361)は、立襟鞭毛虫が、後 生動物以外ではこれまでに同定されていなかった細胞相互作用、シグナル伝達、お よび接着のために見いだされる幅広い範囲のタンパク質ファミリーの構成分子、例 えば、カドヘリン、C-型レクチン、いくつかのチロシンキナーゼ、およびチロシン キナーゼシグナル伝達経路成分、を発現することを見いだした。これらの因子の存 在により、動物発生にとって必要な中心的なタンパク質が、動物の起源以前に進化 したことが示される。(NF)
Evolution of Key Cell Signaling and Adhesion Protein Families Predates Animal Origins
   Nicole King, Christopher T. Hittinger, and Sean B. Carroll
p. 361-363.

Hox遺伝子で骨形成(Boning Up on Hox Genes)

脊椎動物の発生において、パターンを確立しそして位置情報をコードするHox遺伝子 は、パラログ(重複遺伝子;paralog)のグループ中で見いだされる。個々のマウス Hox遺伝子における変異は、骨格成分を混乱させることができるが、しかしパラログ なHox遺伝子における変異で観察される可変性の表現度および浸透度のために、これ らの遺伝子が、全体的レベルまたは局所的レベルでのパターン化を引き起こすかど うかを区別しにくいものとなる。WellikとCapecchi(p. 363)はここで、Hox10また はHox11パラログファミリーのアリル全てを標的化破壊することにより、Hox遺伝子 が体軸骨格の腰仙領域の全体的なパターン化において作用し、そして四肢の主要要 素のパターン化に欠かせないものである、ということが示されることを報告してい る。(NF)
Hox10 and Hox11 Genes Are Required to Globally Pattern the Mammalian Skeleton
   Deneen M. Wellik and Mario R. Capecchi
p. 363-367.

髄膜炎のマウスモデル(Mouse Model for Meningitis)

髄膜炎菌(Neisseria meningitidis)というヒト髄膜炎の細菌が、どのように上咽頭 における上皮性関門および血液脳関門を通過するかは今までよく理解されていな かったが、細菌の線毛がヒトの細胞表面受容体CD46を認識できることが知られてい た。最近、CD46が生得免疫と獲得免疫との連結のひとつであることが示唆され た。Johanssonたち(p 373)は、ヒトCD46を発現するトランスジェニックマウスは髄 膜炎菌性疾病にかかりやすいことを示している。さらにCD46は、細菌が上咽頭から 血液へ伝播するのに必要であり、その後の血液脳関門を通過する伝達にも必要であ る。このトランスジェニックマウスのモデルは、ワクチン候補の迅速な分析や細菌 性髄膜炎の研究のための新しい実験システムも提供する。(An)
CD46 in Meningococcal Disease
   Linda Johansson, Anne Rytkönen, Peter Bergman, Barbara Albiger, Helena Källström, Tomas Hökfelt, Birgitta Agerberth, Roberto Cattaneo, and Ann-Beth Jonsson
p. 373-375.

糖尿病薬の発見を触媒(Catalyzing Diabetes Drug Discovery)

2型糖尿病に対する標的薬の中でこれまで比較的研究されなかったひとつは、グルコ キナーゼ(GK)というグルコース感受性酵素である。GK活性を減少する変異は、ヒト において珍しい遺伝性の糖尿病を引き起こす。Grimsbyたち(p 370; Couzinによる ニュース記事参照)は、GKをアロステリックに活性化する小さな分子のクラスを同定 した。2型糖尿病のげっ歯類モデルに経口投与すると、この化合物は膵臓からのグル コース依存的インシュリン分泌を増強し、肝臓におけるグルコース利用度を刺激す ることによって、糖耐性を有意に改善する。(An)
MEDICINE:
Drug Deals Diabetes a One-Two Punch

   Jennifer Couzin
p. 290.
Allosteric Activators of Glucokinase: Potential Role in Diabetes Therapy
   Joseph Grimsby, Ramakanth Sarabu, Wendy L. Corbett, Nancy-Ellen Haynes, Fred T. Bizzarro, John W. Coffey, Kevin R. Guertin, Darryl W. Hilliard, Robert F. Kester, Paige E. Mahaney, Linda Marcus, Lida Qi, Cheryl L. Spence, John Tengi, Mark A. Magnuson, Chang An Chu, Mark T. Dvorozniak, Franz M. Matschinsky, and Joseph F. Grippo
p. 370-373.

認知機能の非対称局在化(Asymmetric Localization of Cognitive Function )

言語処理が脳の右半球や左半球に特殊化しているのは言語刺激そのものを表してい るのか、あるいは、刺激と共になされる課題であるのかについて、長く論争が続い ていた。機能磁気共鳴影像法(FMRI)と心理物理的手法の両方を利用してStephanた ち(p. 384; および McIntosh and Lobaughによる展望記事も参照)は機能の関連性を 統計的に解析し、脳における左右の前帯皮質と、左右の特異的領域が、文字や視覚 空間の判別課題に関連した相互作用を研究した。与えられた刺激は同一であったに もかかわれず、要求された課題に依存して活性化されたパターンは異なっていた。 著者たちは、前帯皮質領域によって仲介される認知制御は、課題遂行に携わる間、 同じ半球に留まっていると結論づけた。(Ej,hE)
NEUROSCIENCE:
When Is a Word Not a Word?

   Anthony R. McIntosh and Nancy J. Lobaugh
p. 322-323.
Lateralized Cognitive Processes and Lateralized Task Control in the Human Brain
   Klaas E. Stephan, John C. Marshall, Karl J. Friston, James B. Rowe, Afra Ritzl, Karl Zilles, and Gereon R. Fink
p. 384-386.

ブルース(うつ病)を解体する(Deconstructing the Blues)

たとえば失業などのストレスの高い人生でのできごとはうつ病を引き起こすことが あるが、全員がこのような反応を示すわけではない。Capsiたちは、ニュージーラン ドの多数の若い成人を研究し(p.386、Holdenのニュース記事も参照)、脳シナプシス のセロトニンレベルを制御するタンパク質である、セロトニン輸送体をコードする 遺伝子の、ある特定の対立遺伝子変異体を持つ個人において特にうつ病を引き起こ す可能性が高い証拠を示している。これらの結果は、精神的な疾病や他の複合疾病 の原因が全て遺伝的な原因だけ、または環境的な原因単独の影響では説明出来ず、 これら両者の相互作用により引き起こされる、という新しい観点を支持してい る。(Na)
BEHAVIORAL GENETICS:
Getting the Short End of the Allele

   Constance Holden
p. 291-293.
Influence of Life Stress on Depression: Moderation by a Polymorphism in the 5-HTT Gene
   Avshalom Caspi, Karen Sugden, Terrie E. Moffitt, Alan Taylor, Ian W. Craig, HonaLee Harrington, Joseph McClay, Jonathan Mill, Judy Martin, Antony Braithwaite, and Richie Poulton
p. 386-389.

その場でタンパク質を捉える(Capturing Protein on the Fly)

マイクロ流体工学の目標の一つは、溶液中のタンパク質を捉え、あるいはあらかじ め濃縮しておいて、それを必要に応じて遊離する方法を開発することである。Huber たちは、熱によってその状態を親水性から疎水性に1秒以内に切り替えることのでき る高分子フィルムを開発した(p. 352)。彼らは、動力学的あるいは熱力学的に制御 しうる、タンパク質を捉える特異なさまざまの応答を実現できることを示してい る。(KF)
Programmed Adsorption and Release of Proteins in a Microfluidic Device
   Dale L. Huber, Ronald P. Manginell, Michael A. Samara, Byung-Il Kim, and Bruce C. Bunker
p. 352-354.

コメについてのタンパク質機能の割り当て(Assigning Protein Functions in Rice)

ゲノム配列のドラフトは、遺伝子がゲノムにどのように収まっているかを予測する のに使えるが、次のステップは、翻訳される実際の遺伝子に注目することであ る。Kikuchiたちは、コメの系統であるjaponicaから網羅的に集めたcDNAクローンを 解析した(p. 376)。この2万8千の翻訳された集合を用いて、そのおよそ75%につい て、タンパク質機能の試案を割り当てることができた。コメの2つの系統、japonica とindicaの配列の比較と、シロイヌナズナから得られた情報とは、遺伝子の予測が どれほど現実に近いかについて、洞察を与えてくれる。(KF)
Collection, Mapping, and Annotation of Over 28,000 cDNA Clones from japonica Rice
   Shoshi Kikuchi, Kouji Satoh, Toshifumi Nagata, Nobuyuki Kawagashira, Koji Doi, Naoki Kishimoto, Junshi Yazaki, Masahiro Ishikawa, Hitomi Yamada, Hisako Ooka, Isamu Hotta, Keiichi Kojima, Takahiro Namiki, Eisuke Ohneda, Wataru Yahagi, Kohji Suzuki, Chao Jie Li, Kenji Ohtsuki, Toru Shishiki, Yasuhiro Otomo, Kazuo Murakami, Yoshiharu Iida, Sumio Sugano, Tatsuto Fujimura, Yutaka Suzuki, Yuki Tsunoda, Takashi Kurosaki, Takeko Kodama, Hiromi Masuda, Michie Kobayashi, Quihong Xie, Min Lu, Ryuya Narikawa, Akio Sugiyama, Kouichi Mizuno, Satoko Yokomizo, Junko Niikura, Rieko Ikeda, Junya Ishibiki, Midori Kawamata, Akemi Yoshimura, Junichirou Miura, Takahiro Kusumegi, Mitsuru Oka, Risa Ryu, Mariko Ueda, Kenichi Matsubara, Jun Kawai, Piero Carninci, Jun Adachi, Katsunori Aizawa, Takahiro Arakawa, Shiro Fukuda, Ayako Hara, Wataru Hashidume, Norihito Hayatsu, Koichi Imotani, Yoshiki Ishii, Masayoshi Itoh, Ikuko Kagawa, Shinji Kondo, Hedeaki Konno, Ai Miyazaki, Naoki Osato, Yoshimi Ota, Rintaro Saito, Daisuke Sasaki, Kenjiro Sato, Kazuhiro Shibata, Akira Shinagawa, Toshiyuki Shiraki, Masayasu Yoshino, and Yoshihide Hayashizaki
p. 376-379.

光に囚われたもの(Prisoners of the Light)

哺乳類の概日性行動は、2つの転写制御因子、CLOCKとNPAS2によって制御されてい る。この2つは配列においては関連しているが、発現のパターンは異なってい る。Dudleyたちは、NPAS2を欠くマウスが夜間に異常な睡眠パターンを示し、また野 生型マウスとは対照的に、摂食スケジュールの変化に順応できない、ということを 発見した(p. 379; また、GreenとMenakerによる展望記事参照のこと)。この表現型 は、その概日性行動が主に明暗周期によって支配されているということを、示唆す るものである。こうした結果は、CLOCKが光によって制御されるリズムに関わ り、NPAS2が摂食などの感覚によって制御されるリズムに関わる、というモデルに整 合するものである。この二様性こそが、環境条件の変化に哺乳類がより適合しやす くなっていることを可能にしているのかもしれない。(KF)
CIRCADIAN RHYTHMS:
Clocks on the Brain

   Carla B. Green and Michael Menaker
p. 319-320.
Altered Patterns of Sleep and Behavioral Adaptability in NPAS2-Deficient Mice
   Carol A. Dudley, Claudia Erbel-Sieler, Sandi Jo Estill, Martin Reick, Paul Franken, SiNae Pitts, and Steven L. McKnight
p. 379-383.

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